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執筆者の写真天野 早人

天下の奇祭が完全復活

更新日:2023年8月15日

宮田村風景

2023年7月15日21時50分

新型コロナウイルス感染症による中断を経て、4年ぶりとなる天下の奇祭「津島神社祇園祭」が盛大に挙行され、宮田村のまちなかは多くの人々で賑わいました。駒ヶ岳と並ぶ宮田村の夏の代名詞であり、人々を魅了してやまない奇祭です。7月第三土曜日に行われる祇園祭(宵祭り)の神事や神賑行事、その他の出し物をまとめて「宮田祇園祭」と呼んでいます(翌日の本祭りは神事のみ)。


津島神社の前身である天王社は、伊那街道(三州街道)宮田宿の南の入口へ、町割(町区)の氏神として、除疫・防疫のために行疫神たる牛頭天王(明治時代に神仏分離により素戔嗚尊に読み替え)と火伏の秋葉大権現(明治時代に神仏分離により秋葉大権現に読み替え)を勧請したもので、少なくとも、江戸時代の1776年(安永5年)には鎮座していたことが明らかになっています。


その祭礼である祇園祭は、少なくとも1836年(天保7年)には挙行されていました。おみこしの打ち壊し自体がいつからはじまったかは定かではありませんが、1921年(大正10年)には行われていたことが明らかになっています。なお、「あばれみこし」と呼ばれるようになったのは1961年(昭和36年)以降です。


素戔嗚尊のご神体を乗せてきおい巡った約200kgのおみこしは、神社手前でご神体を降ろしてから階段で幾度も投げ落とされ、無事に、真柱一本になるまで打ち壊されます。おみこしの毀れ(破片)を屋根へ投げ上げておくと(屋根に上げておくことが難しい場合は神棚へ上げておく)、災厄除去・商売繁盛等のご利益があると信じられており、4年ぶりに駆け付けた人々が毀れ(破片)を求めて押し寄せていました。


※今回の宮田祇園祭インターネット中継の視聴者数は2,074人となり、はじめて二千人を突破しました。心から感謝を申し上げます。


宮田村町二区(津島神社境内)

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宮田人
​天野早人

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