本日2022年4月4日、宮田村議会臨時会が開催されました。早いもので、2020年の改選から2年が経過したため、申し合わせによる正副議長選挙や任期切れによる委員会構成の変更が行われ、議員任期の折り返しがスタートしました。
わたくし天野早人は、前々回および前回に引き続き、議長に就任いたしました。議長としては三期目となりますが、二元代表制の一翼を担う議会の代表者として、引き続き、先頭に立って汗をかいてまいりたいと思います。今後とも、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
議長選挙への立候補は、わたくし1人でした。副議長選挙には2人の議員が立候補し、所信表明と質問答弁を行った上で投票を行ったところ、宮井訓議員が当選されました。なお、正副議長選挙における所信表明と質問答弁のやりとりにつきましては、後日、宮田村のホームページ(議会コーナー)に議事録が公開されます。
総務経済委員長には再任となる川手三平議員(予算委員長を兼務)、福祉文教委員長には竹村照美議員(決算委員長を兼務)、機能強化特別委員長には宮井訓議員(副議長)、議会運営委員長には小林宏美議員、広報広聴会議座長には再任となる小野章議員が、それぞれ選出されました。
この度の議長選挙におけるわたくしの所信表明は次のとおりです。
議長選挙への立候補に当たり、わたくしの想いの一端を申し上げ、議員の皆さまのご支援をお願い申し上げる次第でございます。
早いもので、2020年の改選から2年が経過いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受ける中ではございましたが、議会活動が概ね順調に進展したことは、議員の皆さまのご理解ご協力の賜物であり、まずは心より御礼を申し上げます。
その上で、2年前の所信表明で掲げた三つの課題について、現在までの到達点と今後の課題を、お話し申し上げたいと思います。
一つ目の課題は、議会の持つ機能を最大限に発揮するため、議会の機能強化を図ることでございます。村議会が村の意思決定機関としての役割を果たし続けるためには、議会自らの機能強化が不可欠でございます。これまで、機能強化特別委員会や議会運営委員会を中心に、議会関係法令の見直しを行い、10本を改正し、5本を新設いたしました。さらには、審議をより深めるため、議案の委員会付託の強化に取り組みました。これから先、会議規則の欠席規定への育児の追加や押印廃止の推進、議員間討議の手順の明確化、危機管理連絡会指針の見直し、複数の法令間の調整など、点検と改正を継続してまいります。
ICT化への対応では、オンライン会議の運用方法の確立、タブレット会議システムの導入、カレンダーや連絡ツールの活用により、ペーパーレス化だけでなく、事務作業の効率化を進めてまいりました。引き続き、安定的な運用と効果的な利用を模索してまいります。一方、新型コロナの影響とはいえ、ほとんどの研修が実施できなかったことは反省点であり、今後、オンラインの活用を含めて、積極的に取り組んでまいりたいと思います。加えて、議会運営が多様化・複雑化していることを踏まえ、議員誰もが迅速に正確な対応ができるよう、新たに議会運営マニュアルの整備に着手してまいりたいと考えております。
次に、課題の二つ目として、広報広聴活動と議会への住民参加を拡充し、「議会は村民とともにある」を実践してまいりたいと考えております。広報広聴会議がその中核を担い、広報については、議会のしおりの改訂、ホームページに掲載する情報の拡充や本会議の録画映像のYouTube配信、議会だよりの増強および別冊としての選挙公報集や議会懇談会報告書の発行などに取り組んでまいりました。議会だよりにつきましては、高校生の皆さまからの提言や広報クリニックの結果を参考にしながら議論を重ねまいりましたが、より一層の高みをめざして、見直しを続けてまいります。
なお、昨年度、「議会改革度調査2020」におきまして、村で全国第1位となったわけでございますが、その中身を見ると、宮田村議会の弱みが、議会が持っている情報を村民と共有できていない点、にあることが明らかになっております。これに対応するため、ホームページを活用した会議内容の発信強化と、議案書の掲載を検討してまいります。
広聴につきましては、新型コロナの動向に、もっとも左右され、計画どおりの工程をこなすことができませんでしたが、むらびと会議の立ち上げは、大きな一歩であったことは間違いございません。むらびと会議や議会懇談会は、村民の皆さまの村議会への期待と、実態との間ある距離を、対話を重ねることで縮めていくために重要な手段であり、引き続き、創意工夫に努めてまいります。また、将来のむらづくりを担う中学生や高校生の皆さまを対象とした主権者教育については、総合的な学習の時間への協力や、むらびと会議をとおして積極的に進めてきたところでございますが、これからも粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、三つ目の課題として、定数や報酬の問題を含めた議員の成り手不足への取り組みがございます。このことは、将来にわたって村政に影響を及ぼす問題であることから、2018年3月に公表され、大きな議論となった、総務省の町村議会のあり方研究会報告書のその後の行方を睨みつつ、慎重に進めるよう努めてまいりました。機能強化特別委員会においては、全議員を対象に個別のヒアリングを実施したわけでございますが、定数も、報酬も、議員の成り手不足も、議員の考え方が多種多様であることを、改めて認識した次第でございます。
ヒアリングやむらびと会議で出された意見のとりまとめはまだ途中の段階でございますが、議論の材料の一つとなる各種データにつきましては、むらびと会議で活用する参考資料づくりにあわせて、ほぼ整理を終えることができました。もう一つ、重要な参考資料となる活動量調査は、データの蓄積が進み、その精度が高まりつつあります。引き続き、研究者の助言も得ながら、議会のあるべき姿について、課題と論点を明確化するとともに、どのような対応策が考えられるのか、全議員で議論を深め、報告書という形で、見える化してまいりたいと考えております。
ここまでお話し申し上げてきたとおり、議会を取り巻く課題は、まだまだ山積しております。12人の議員の叡智を結集し、村民の皆さまの負託に応える議会活動に取り組むべく、先頭に立って働いてまいる所存でございます。なお、議長職の遂行にあたっては、議会内や村政に関わることはもとより、広域的な課題についても、議員間の情報共有を徹底するとともに、議員相互の議論を尽くす時間を十分確保することを重視してまいります。
結びに、議員の皆さまには、ぜひとも、わたくし天野早人に力強いご支援を賜りますようお願い申し上げ、議長選挙への立候補にあたっての決意の表明とさせていただきます。
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