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  • 執筆者の写真天野 早人

宮田村と国道153号伊駒アルプスロード問題(一般質問)

2015年3月議会定例会一般質問の概要報告

2015年3月13日、宮田村議会定例会本会議において一般質問に立ちました。質問と答弁の要旨を報告します。


宮田村と国道153号伊駒アルプスロード問題


●質問[国道153号伊駒アルプスロード問題の現状について、どのような感想を持っているか。]

○答弁(村長)[3月3日に国道153号伊駒アルプスロードの検討委員会、国道153号伊駒アルプスロード天竜川右岸地区住民検討会の皆さんに報告し、県としてルート帯案の発表がされた。村としても昨年より配慮書の状況を確認し、まだ出てきていないということだった。そんな中で昨年、知事が発表したリニア新幹線の2027年開通を見据え、リニア関連道路整備の位置づけとして、県としてのルート帯案の発表になったと思っている。今年に入ってからも配慮書の確認をしたが、環境配慮書まで時間がかかり、まだ国との調整中とのことであったが、私の感想ではようやく発表されたと思っているし、またここにきて急展開のスピードの早さに、随分早くなったと若干驚いている。]


●質問[この1年間、伊駒アルプスロード問題について、長野県から何らかの投げかけはあったのか。]

○答弁(村長)[投げかけは県からはない。こちらからは、何回かアプローチはしている。]


●質問[あくまでルート帯案、案にすぎないわが、宮田村としては、正式にも非公式にも返事をしていない、あるいは了承していないということでよいのか。]

○答弁(村長)[余り細かく具体的にここでいろいろ申し上げるのは、まだ住民検討会や首長会議もあるので差し控えるが、非公式には私の考え方は県には申し上げてきている。]


●質問[伊駒アルプスロードは非常に大きな問題であり、これから先、慎重に進めなければ大変なことになるという認識はあるか。]

○答弁(村長)[宮田村は両方の案が拮抗している状況である。そんな中で私が一気にいろいろ発言することは、今この時期では私は適切ではないと思っている。]


●質問[現在、国道153号伊駒アルプスロード問題は、どのような段階にあるのか。今後どのような手順を踏んでいくのか。]

○答弁(村長)[検討委員会、右岸地区検討会の皆様に報告し、県としてのルート帯案が発表されたが、またさらに宮田村を含む6地区の住民説明会、さらにまた宮田地区、対象地区、それから全村を対象として2回の説明を行い、関係市町村長の会議を開催する予定と、そのように聞いている。なお、この後の環境影響評価、それから後のスケジュール等、段階を踏んでいく過程については、これは議員と同じで、単なる道路だけの問題じゃなく、将来の村づくりがどうあるべきかということは非常に大事なことである。単なるルートとして捉えるものでじゃない。そんな点でこの辺につきましては建設課もそうですが、みらい創造課も一生懸命携わっている、検討しているところでございますが、このあたりにつきましてずっとある程度流れも発表されており、これも書面に出ております。この経過、手順は、みらい創造課長のほうから触れさせていただきたい。]

○答弁(みらい創造課長)[道路の部分のみではなく、村づくりの非常に重要な部分であるという観点の中で、今後の環境影響評価や事業の進み方について、ご説明させていただきたい。今の段階につきましては、計画段階の配慮書を策定している段階というふうに認識をしております。したがいましてまだ計画段階の配慮書は未作成という段階で、今回のルート帯案の発表があったのは、計画段階配慮書を策定する段階における調査の結果を踏まえてルート帯案を県が示したというふうに認識をしている。したがいまして、今後の住民説明会等を経た後に計画段階配慮書を正式なものとして県が決定をし、国と協議を始めるという形になってこようかと思う。その段階で配慮書についての市町村あるいは住民の意見を取り入れるという形が出てこようかと思う。その後、今度は環境影響評価、アセスメントの手続に移行していくと思う。アセスメントの評価は、まず計画段階の配慮書で重要な事項の配慮について計画段階で決定をし、その後、環境影響評価の中で、詳しく絞り込んだ中でどういった環境への影響があるのかという部分を方法書という形でつくり、それを公表し、その方法書についても住民等の意見を反映した中で、最終的に方法書を決定して調査に入ってくるという形であろうと思います。調査の結果についてどのくらいの期間を要するかは、それぞれのルート決定までのプロセスの中で大分期間的なものも違ってくると認識しているが、そういった中で準備書というもので県が調査結果についてまとめて、その準備書についても住民等の意見を取り入れながら、最終的に環境影響評価という形で評価書ができ上がってくる。その評価書に基づいて道路の設計あるいはルート、そういったものが全て決定をされて、その後着手されるというのが事業の今後の流れであろうと考える。そういった流れの中で、宮田村としてまちづくり、村づくりという観点ではこれまでルート帯のA、ルート帯のB、それぞれどちらに決まってもデメリットの影響がないような形の方策をとるということで、村として申し上げてきたところ。したがって、それにはいろいろな備えというものを村としてはさせていただいたところであるし、今回、県がルート帯Bの案を発表したので、そういった部分では今後も村として村づくり、都市計画上のまちづくり、そういったものに影響がないような手法を研究し、県、国と協議をしながら進めていくという形になろうかと思う。]


●質問[配慮書がまとまって、それから議論してルート帯を決めるのではなかったのか。村はどのように理解していたのか。]

○答弁(村長)[当初は環境影響評価書を待っていたというのが現実であるが、国とのやりとりでそれがちょっと変わってきたということで、今は環境影響評価の計画段階への環境調査を待った段階である。この間の説明の仕方であるが、住民説明会も県がまた説明するからあれだが、もうちょっとこのあたりを明確に説明していただければなと思っている。このアルプスロードというのはどうしても単なるロードの問題じゃなくて、それにともなう村づくりと同じように関係する。もちろん道路の基本的なものは建設課が必要になるが、大きな村づくりという、宮田村の未来をどうするかということが非常に大きなポイントになる。そんな点でみらい創造課も建設課と一緒に一生懸命、むしろあとほかの課も今入っていろいろ検討しているわけだが、総力を挙げて取り組まなければいけない問題だと、そのように考えているので、みらい創造課が出てきたのはそんな点が背景にあるので、ご理解いただければ幸いである。]


●質問[ルート帯の最終決定は、首長会議で決めるという認識でよいのか。]

○答弁(村長)[首長だけでほかには誰も入れとはちょっと、もちろん県と国は入ると思うが。多分、多数決でもちろん決定されると思う。]


●質問[首長会議を密室でやることは絶対に許されない。公開の場で開催すべきであるが、村長はどのように考えているのか。]

○答弁(村長)[私の立場としては、公開でも非公開でもどちらでも構わない。言うべきことは言っておくことが最大だと思いるし、私の立場はその後にこういって発表もしたいと思うが、いずれにしても公開しろ、非公開にしろといってもどのようになるか私はわからないが、私は別に構わないと思っている。もちろん公開なら公開でもいいと思う。よくわからないと思うが、そんな考えである。]


●質問[国道153号伊駒アルプスロード問題について、宮田村として、この1年間何をやり、どのような主張をしてきたのか。]

○答弁(村長)[村としましては昨年の3月までに結論が出るというように誰も思っていたというのは、私も思っていたわけだが、年度末にも出てこないということで県のほうにお願いし、伊那建設事務所にわかるように、遅れることに対しての理由を全戸に印刷物を配布した。また、昨年7月と今年1月、県の建設部にお邪魔した時に、また広域連合会長と伊那建設事務所の所長も出席しているので、環境配慮書についてはいつ出るかということは何回か、県の建設部に2回、それから伊那建設事務所には私はいつも会議で隣にいるので、何回かお話をして確認してきたわけだが、まだだというお話でずっとここまできたわけである。もちろんその間にルート帯等のいろいろな面での検討をすればよかったという話もあったわけだが、それは結果論であり、私は先ほど触れたが、急にここでスピードが上がったということで、私もこれからもやればよかったと思ったが、そんなことでスピードが早くなったということで、今後どうしていくかという非常に大きな課題だと捉えている。]


●質問[村独自で影響低減手法検討業務をやったが、その中身についてどのような感想をお持っているか。]

○答弁(村長)[それなりにできているんじゃないかと思う。なお、村で主体的に何もやってこなかったと、いろいろ厳しいご指摘もございましたが、それも主観的な相違だと思う。]


●質問[首長会議がさっさと開かれ、そこでさっさとルート帯が了承されるようなことはないと認識しているが、首長会議について何か情報があるならお聞きしたい。]

○答弁(村長)[今のところ情報はないが、これは決定機会になると私は思っている。ただ、県からは具体的には内容等、また日時等についても知らされていないが、私のそれは主観的に感ずるところであるので、これ以上ちょっとよくわからない。]


●質問[これから先、宮田村は国道153号伊駒アルプスロード問題に、どのように関わっていくのか。住民への説明は十分に行われてきたと考えるか。今後、住民にどう説明し、いかにして関わってもらうのか。]

○答弁(村長)[24年度に3回、それからルート決定までのプロセスとかルート帯への環境影響評価等の経緯も何回も説明してきているが、アンケートもご案内のとおり3回実施されてきているし、アンケートにつきましては発表のとおり、ごくわずかであるが若干Bのほうが多かった。それがどうということはないが、そういう結果であった。今回も3月24日までの期間に、宮田村を含めまして合計6回の住民説明会、さらには宮田村の対象地区、大久保の高齢者支え合い拠点で行いますが、宮田村大久保地区とそれからこれは特に大久保、大田切になると思うが、また宮田村全村を対象として2回、計8回の説明会を行い、関係市町村会議でルート帯を県から報告され、ある程度の方向づけをされると、この部分は私が思っている。各自によって受け取り方は違うが、ある程度は説明ができたと思っているが、ただし特にこれからである。個別の問題が非常にたくさん出てくると思う。よそのところだと思っていたのに、実は私が関係するとか関係しないとか、いろいろ利害関係も含めて農業の問題、工業の問題いろいろ出てくると思うが、いずれにしましてもこういう説明が必要なものは、随時どうしても村が積極的にやっていかなければいけない。説明会は私は非常に大事なものだと思っている。要望があればやっていかなければいけないわけでしょうから、工事で出てきた問題、プロセスにつきましては、やっぱりある程度村がかかわっていかなければ、なかなか進まない問題だと思っているので、このあたりは問題から逃げるということはしないで、積極的にタッチしていかなければいけないと思っている。いずれにしても、これはまちづくり、村づくりの問題である。ルートだけの問題じゃないわけで、メリットはのばし、デメリットは極力小さくしながら、そして私はどうしても専門家に入っていただき、専門家の助言をいただきながら、また全村的に網羅して新しいまちづくりのための検討組織をどうしても立ち上げる中で、村民の皆様とともに今後のまちづくりというものを検討してまいりたい。]


●質問[村として伊駒アルプスロード問題にどう関わっていくのか。村づくりとしてどうなんだという次の議論が必要であり、村が住民の意見を聞く説明会などの場が必要ではないか。]

○答弁(村長)[問題から逃げるつもりはないが、事業主体はどうしても県である。ここで村が主体的に、じゃあこういう事業をやる、こういう事業をやるというのにも非常に難しいクリアしなければいけないハードルがある。私は村民の皆様から要望があれば、またご意見があれば、また小さい利害関係、それぞれの考えが出てくるわけだが、それらについては村としてはきちっと対応していきたいと思っている。逃げるつもりはないが、事業主体は県であるので、そこにはおのずからなかなか乗り越えられないハードルがあるのではないかと思っている。ただ、この問題等を含めて、村はこれから一生懸命タッチしていかなければいけないということは覚悟を新たにしている。]


●質問[これまでの県の資料や説明だけでは不十分であり、視覚的なイメージ図などが出てこないと、住民にはご理解いただけないのではないか。]

○答弁(村長)[私はほかの地区のことはよく知りませんが、私は議事録を都度拝見しているが、私の考え方ではある程度理解できていると思っている。今、天野議員が言わんとする盛土の問題、それから掘割の問題、立体的にイメージは、私はある程度できているんじゃないかと、そのように私自身は考えている。]


●質問[何度も提案してきたが、ルート帯に関する住民意向調査すべきではないか。2013年12月の一般質問の中で、村長は「100%やるとは申し上げられないが、選択肢の一つとして考えております。」と答弁したが、その後どうなったのか。]

○答弁(村長)[それぞれ主観的なことがあると思うが、説明会等を重ねてきているので、住民アンケートは今のところとる必要があるという考えは、私にはない。]


●質問[村としてこれから重大な判断を最終的に首長会議の中で言うことになると思うが、誰が最終決断をするのか。村長が全てその責任を負うのか。]

○答弁(村長)[もちろん村長に責任があるが、最終的には首長を含めたその検討会にて決定される。その中で言うべきことは言う、そういうことである。]


●質問[国道153号伊駒アルプスロード問題について、今後の対応策を検討するため、将来を見越して、本当の意味で役立つ専門的な検討をやりなおすべきではないか。]

○答弁(村長)[伊駒アルプスロードは、今年や去年発生した問題ではない。その中で3回のアンケートだとか、それからいろいろな住民説明会も今まで過去されてきた。この過程は、私は大事にしなければいけないと思っている。突然今日出てきた問題なら私はいいかなと思うが、長い歴史の上になって着々と歩んできた問題である。その中で各地区ごとの、宮田村でもAとかBルートもいろいろな議論をされてきた。それで、専門的な検討をこれから入れてやり直すということは私は現在のところ考えていない。どちらのルートも拮抗しているということは、どちらのルートにもいいところ、悪いところがある。メリットを伸ばし、デメリットをどうしていくかということが一番、これからむしろ宮田村では大事だと思っている。専門家に加わっていただく中で、全村挙げて検討委員会をきちっと立ち上げる中で将来の村づくりということを考えていきたい思っている。]


宮田人
​天野早人

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