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  • 執筆者の写真天野 早人

帰命山の地蔵菩薩

宮田村風景

2012年8月26日14時26分05秒

宮田村の中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅に向かう途中で、雰囲気のある地蔵菩薩を見ることができます。帰命山(きみょうざん)の地蔵菩薩です。


江戸時代の寛永年間、この地で修行に励んでいた僧が、石斧で刻んだ地蔵菩薩といわれています。小学生がまとめた宮田村の民話集の中に、この地蔵菩薩の話があります。昔むかし、七郎左衛門(しちろうざえもん)という人が寝ていると、嫁いで行った妹が「難産で死ぬかもしれない。子どもが元気に育つように、帰命山の地蔵菩薩にお参りしてほしい。」と夢枕に立ったそうです。すると本当に、男の子を残して妹は亡くなっていました。七郎左衛門は、子どもを守ってくれることで有名だった帰命山の地蔵菩薩にお参りするとともに、僧に拝んでもらい、もらったお札を妹の子どもに持たせたそうです。すると、その子は病気一つせず元気に育ったというお話です。


なお、かつて地蔵菩薩は現在地と違う場所にあったといわれています。宮田村に残る不思議なお話しの一つです。


宮田村地蔵平(長野県道駒ヶ岳公園線)

宮田人
​天野早人

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